〒カワチ日手紙〒- 外 -

「あえて」以降の、生きる仕方の試みの記録。「父」像、「家族」像への試み。文中に出てくるCは妻で、五部林は息子です。

あひる組・たぬきカード

 昨夜(ゆうべ)は、日手紙を書き終えたのが、すでに3時すぎ。そういう内容を日手紙で書いた直後だったからか、寝ようとして、息子が愛おしい、と思う感情を抑えることができず、また、ぼくを支えてくれる妻への感謝の気持ちがあふれ出てきて(と、ここまで書くと嘘っぽいけれど)、ともかく、ムクムクと胸の内から沸いてきて、ふたりが寝ている和室に行って、ふたりの布団に入って眠った。
 Cからは「狭い! 暑い!」と言われ、五部林は、いつも以上に夜泣きがひどく、何度も目を覚ましていた。

 今朝は7時すぎ起床。
 きょうのCは、S保育所の「個人面接」のため、午前中、仕事を休んでいたので、比較的ゆったりした朝の時間、のはずだったけれど、なぜかいつも通りバタバタ。
 9時すぎに、先週、予約した*1ふさおかこどもクリニックへ、「おたふくかぜワクチン」の予防接種をしに、ぼくが五部林を連れて行って、ブチュリ。いつもなら、軽い診察の後、すぐにワクチンが入った注射器を看護師さんが持ってきてくれるのだけど、きょうはなぜか時間がかかり、そのぶん、五部林の恐怖感は膨らんでいってしまい、接種前に大泣き。
 それから、「個人面接」までには時間があり、いったん家に帰ろうと思ったけど、晴れていて気持ちも良かったので、S保育所近くの外島公園で、五部林と遊ぶ。ふたりで遊んでいたら、男の子の兄弟(6才と3才)、それから、近くの保育園から散歩に来ていた子どもたち(2~4才)もいっしょに遊びだして、五部林は、いちばん小さかったから、みんなにものすごく大事に遊んでもらって、とても楽しそうであり、すべり台もお兄ちゃんと同じように、うつ伏せになって滑りたがったり(そして、実際に滑った)、砂場で遊んだりしており、そういう光景を見ると、やはり、保育所という集団のなかに、五部林を入れることは彼にとって楽しい育ちを生むことかもしれない、と、勝手に親は思ったりもして。
 遊んでいるときに、同じマンションの違う棟に住み、五部林とほぼ月齢が同じの女の子・Yちゃんをもつママ友のIさんがYちゃんを自転車に乗せながら、声をかけてくれ、笑顔で「○○さん(ぼくのこと)、元気でしたか-?」と言ってくれたときに、「わー、お久しぶりです!」と、ぼくも自然に言えたことが、じぶんでとても驚いていて、少し前までは、「知っている人に会ったらどうしよう」と思いながら外を歩いていたのに*2、おそらくぼくの「うつ」facebookでぼくとつながっている人とママ友さんから聞いて知っているIさんが、とても笑顔で声をかけてくれたおかげで、ぼくも笑顔で応えることができた。
 ぼくとIさんが話していると、五部林も近寄ってきて、ぼくらの周りをウロウロしていて、Iさんが「五部林くん、大きくなりましたねー」とか言ってくれて、ニコニコしていた。
 「実は、4月から保育所に通うことになったんですよ、きょうは、これから、その面接なんです」とぼくが言うと、Iさんは少し驚いていたが、S保育所には、Iさんの旦那さんのお姉さんが働いているだか、最近まで働いていただかという話をしてくれたり、「またぜひいつでも家に遊びに来てください」とも、社交辞令ではない言い方で言ってくれたりもして、うれしかった。

 11時すぎに、家で家事を済ませ、仕事に行く支度をしたCが公園に来て、Cもいっしょにすべり台で遊んだりした後、S保育所へ。
 S保育所へ向かう、ほんの数十メートルの間に、ぼくらの前に鮮やかな緑色の日産・マーチが停まり、助手席の扉が開いたので、覗いてみると、そこには、こちらもママ友のHさんが運転席に座っており、後部座席には、これまた五部林とほぼ同じ月齢で、すでにHさんは、育休が明けて職場の託児保育所に預けているTくんがチャイルドシートに座っており、車の中と外だったので、あまり長時間は話せなかったけど「○○さん、調子はどうですか?」と、これもまたfacebookのママ友さんからぼくのことを知っている様子であり、それはそれで、もう説明する手間が省けて、やっぱりそのママともさんにもぼくのエントリを公開していて良かったと思ったけれど、Iさんに続き、Hさんにまで会い、そして、みんな笑顔。うれしかったけど、なんだかおそろしい偶然だな、と思った。
 S保育所に着き、個人面接は、いつも園庭解放時に使われていた2階のプレイルームのような大部屋で行われており、そこに行くまででも、ぼくと五部林の顔を覚えてくれている職員さんから「わー、○○くん、久しぶりー!」「○○さん、最近、お顔を見なかったですけど、お元気でしたか?」というように声をかけてもらったりして、ぼくの方は、まぁ「『うつ』だったので」と答えるわけにもいかず、「そうですね、ちょっといろいろありまして、ヘヘヘ」とか言ってごまかしていた。
 それから、ベテラン保育士さん(というか、公立の保育所には、概して年配の保育士が多い)に、「まず、この書類を書いてほしい」と言われ、各予防接種の時期などをCに記入してもらってる間、ぼくは、五部林とおもちゃや車の乗り物に乗って遊び、しばらくすると名前を呼ばれたので、そこから、しばらく、事前に記入しておいた「生育歴」などの書類を見ながら、五部林の様子を聞かれたり、「入所準備物」について説明を受けたり、五部林には、まだ少し卵白アレルギーがあるので、給食(除去食)のこと、それから、4/1の入所説明会(入所式、入園式のようなものは、公立保育所はやらないみたい)には、どんな服装で来たらいいのか、などを質問したり、30分ぐらい。
 その間、五部林は、機嫌良く遊んでいたかと思えば、きゅうにぼくとCのところに歩いてきて、ベッタリしてきたり、ぐずったりしていた。

 それから、個人面接では、五部林が「あひる組」になることが判明。そして、園児、ひとりひとりもらえる「個人カード」のキャラクターでは、五部林は「たぬき」だった。「あひる」も「たぬき」も、五部林にはぴったりで、うれしかった。
 そして、きょうも数々の記入しなければならない書類をもらい、値段を心配していた購入しなければいけなかった物品は、1才児クラスでは、「ネーム印(名前のゴム印)」のみで210円で済んだ。
 個人面接の部屋に貼り出されていた入所児童のリストを見ると、この4月から「あひる組」(1才児のクラス)に入所するのは、五部林を含めて5人で、ということは、定員が12名だと聞いていたので、0才児クラスから持ち上がるのは7人となり、少し担当者のノートを覗き見たところでは、どうやら、女の子の方が半数以上いるようだった。
 そして、その部屋には、すでに「にゅうしょおめでとう」の掲示物が貼り出されていて、窓の外では、子どもたちがグランドでドッチボールを始めていて、五部林を抱きながら、それを目にして、改めて、五部林が保育所に通い出すこと、我が家の新生活が始まることを思い、ボンヤリ窓の外を眺めている五部林を少し強く抱いたり。
 4/1までの準備物は、予想して、だいたいの物はそろっているけれど、お昼寝用の布団や、細かい品、衣類、タオルなどに名前を書いたり、1週間もないけれど、けっこうな労力が必要な作業が残っている。

 その後、ずっと入ってみたかった市役所の近くの「グリルサカエ」という洋食屋に入り、3人で昼食。五部林がかなり機嫌が悪く、大声で泣き出したりするので、昼食時でもあり、他のお客さんに気を遣いながらの食事だったので、ほとんど味わうことはできなかったが、いちばんおいしかったのは「味噌汁」(!)で、フライなどは、可もなく不可もなくといった感じ。
 その後、Cは仕事へ向かい、機嫌の悪い五部林を連れたぼくは、近くの市役所に入り、授乳室でオムツを替え、その後も、しばらく授乳室で五部林を落ち着かせた後、帰路へ。

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 ベビーカーを押して歩いていると、五部林はスヤスヤ眠ってしまい、ぼくは陽射しが暖かかったので、缶コーヒーをコンビニで買って、淀川河川敷まで歩いた。
 河川敷に着くと、どう聞いても耳障りなサックスの練習音が、どこからともなく聞こえてきたり、草刈りをしていて草刈り機の大きな音、草の強い匂いが立ちこめていたので、なるべくそれらからは遠ざかったところに腰を下ろして、芝生の上で淀川を見ながら、ボンヤリしたり、午前中に会った、Iさんや、Hさんにメールを送ったりした。
 この淀川河川敷は、我が家からも徒歩数分の場所にあり、ぼくは、8月に主夫になった当初はもちろん、ススキがきれいだった秋、そして、寒い冬になってからも、「うつ」になるまで、五部林とよく遊びに来ていた。河川敷なので、とくに遊具があるとか、そういうわけでもないのだけど、車も通らないし、障害物もないし、何より広いので、五部林と来るにはもってこいの場所だった。部屋にいて、五部林の機嫌が悪くなると、とにかくここに連れてきていたり、五部林と部屋にいて、息がつまりそうになったときも、お弁当をもって、わざわざそこで昼食を食べたりしたりもして、いわば、なんというか、その場所は、ぼくにとって、救いの場所でもあり、結局、ぼくは、五部林とずっと過ごすという生活を、とりあえず現時点では諦めたわけであるので、いろんなことを思い出しながら、しばらく過ごした。
 五部林は、その間も、ずっとスヤスヤ眠っており、風が冷たくなってきた15時頃に我が家に戻った。

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 我が家に戻って、ぼくも疲れたので、少し昼寝をしようと思っていたのに、五部林をベビーカーから下ろして抱いて、布団に寝かせようとするなり五部林は目覚め、いくらか寝かしつけようと試みてみたけれど、まったくだめで、おもちゃで遊び出した。
 その後、眠かったけれど、また外出する支度をして、西松屋(守口寺方店)まで、車を運転。
 保育所の入所時までに必要な物品のうち、とりあえずいちばん大きな買い物である「お昼寝用布団」を物色。たくさん種類があったので迷い、仕事中のCに申し訳ないと思いながら、いくつかの候補を写真にとって、LINEで送り、電話でも話して、結局、「お昼寝布団7点セット」(色はベージュ)と「布団カバー2点セット(替え用)」を購入。
 それから、店内をしばらく歩いてたら、五部林が、おもちゃコーナーの電車のおもちゃの前から動かなくなったので、最近、ちょっと買い与えすぎだと思いながらも、「阪神電車」のおもちゃも購入。五部林、大喜びで、店の床で遊び始める。



 17時半頃帰宅し、きょうは、Cが時間がなくて、夕食の下準備をしていなかったので、とても久しぶりに、ぼくが一から夕食づくり。といっても、干しがれい+エリンギ+ネギのバター焼き、オクラとさつまいもの煮物をつくっただけ。
 18時すぎに、五部林と夕食。ぼくのつくった料理でも、おいしそうに、いつものとおり、ぼくの分まで奪い取って食べてくれた。
 きょうも、Cは少し遅くなると言っていたので、五部林といっしょに洗濯物を取り入れて、畳んでから、入浴。今夜も、五部林は、お風呂で大はしゃぎだった。
 入浴後、痒み止めの「アズノール軟膏」を首回りに塗ってあげてる時点から、五部林はコクリ、コクリ、と首をもたげていて、急いでパジャマを着せて、布団を敷いて、そのまま寝かせた。20時すぎだった。
 五部林が寝かしつけている間に、Cが帰ってきて、起こさないように静かにお風呂に入り、彼女は(久しぶりにぼくがつくった)夕食を食べつつ、今後の、保育所入所準備に向けての話。Cと五部林は、明日、仕事後実家に帰り、土曜の昼に戻ってくるまでの間、お互いの役割分担を決める。

 22時頃、ぼくは別室に行き、facebookなどのチェック、それから、Hさん夫妻に、きょうの「個人面接」の報告&来月下旬に淀川河川敷でのバーベキュー提案メール、しばらくご無沙汰しているパパ友のMさんに、「飲み」のお誘い&バーベキュー提案メールをしたら、すぐにHさん夫妻のYちゃん(奥さん)から返信が届いて、Yちゃんは、4/1から育休復帰で配属先がどこになるかわからなかったのだけど、きょう、内示が出て、近い寝屋川の職場になって喜んでいた。Hさんも「異動になるかも」と心配していたけど、どうやら今年度はなかったようで、さらにはふたりともバーベキュー提案には賛同してくれた。
 Cにもふたりのこと伝えたら、「ほんとによかったー」って、きょう、西松屋で買ったお昼寝布団に縫い付けるデカイ名前札(20×8cm)をつくりながら、言っていた。

 どの家庭も、刻一刻と、新生活に向けて、進んでいる。
 今夜も、また3時。もう寝よう。

*1:http://sube.hateblo.jp/entry/2013/03/19/233000

*2:http://sube.hateblo.jp/entry/2013/02/28/220231