〒カワチ日手紙〒- 外 -

「あえて」以降の、生きる仕方の試みの記録。「父」像、「家族」像への試み。文中に出てくるCは妻で、五部林は息子です。

保育所入所式

 新年度、2013(平成25)年度、スタート、初日。

 昨夜(ゆうべ)は、五部林の保育所入所準備のうち、ぼくが担当していた分を終えて、日手紙を書き始めて、書き終えて、それでも、年度末最終日の夜ということで、何か寝てしまえなくて、facebookやらを覗いてみたりして、結局、眠ったのは、また3時AM。
 今朝、寝坊してしまわないかと心配だったけど、五部林がまた寝ているぼくに突撃してきて、7時前には起こされた。Cは早起きして、五部林を散髪してあげており、いっしょに朝風呂にも入っていた。
 それから、かなり時間があったはずなのに、朝食を3人でとった後、バタバタと入所式(入所説明会)の準備(久しぶりにスーツ&ネクタイを着用するためにアイロンかけたり)をしていると、あっという間に時間は過ぎて、あわてて布団やら着替えやらの大荷物とカメラを持って、家を出る。
 快晴。

 入所式(入所説明会)の受付が9:10~、開式が9:30~だったのに、S保育所に着いたのは、すでに9:25頃で、ほとんど最後ぐらいの受付だった。場所は、いつも園庭開放などで訪れていた2Fの遊戯室。新入所の親子はもちろん(父親と母親と子どもの3人、もしくは兄弟・姉妹と4人連れの出席者もちらほら)、去年度以前から通ってる1~5才児クラスの子どもたちも合同で、「始業式」のようなものが始まる。
 最初に、所長から挨拶。そして、職員(保育士、早朝・薄暮保育担当、事務員、看護師、調理員など)の紹介。そして、5才児クラスから順番に担任の先生が、子どもたちの名前を呼び、「はーい」と返事をして前に出ていく。5才児クラスの子どもたちは、歌を歌ってくれた。全員が揃うと順番に各教室へ退場。
 五部林は、4才児クラスぐらいの紹介から退屈し始めていて、もらった「しおり」や各種パンフレットをビリビリと破き始め、3才児クラスの紹介のときぐらいから、じぶんで勝手に前に出て行き、ウロウロとし始める。
 そして、1才児クラス(あひる組)の紹介。まず最初に五部林の名前が呼ばれ、Cがすでに前に出ている五部林のところまで走って行き、抱き上げ、正面を向かす。1クラス10名(定員12名)。半分ぐらいがきょうからの新入所の子どもたちで、女の子の方が若干多かったか。
 その後、五部林は教室に連れて行かれ、親たちは遊戯室に残って、所長や看護師さんから、配布された「入所のしおり」をもとに、30分近く説明を受け、さらに、保護者会からの挨拶など。

 説明後、11時前ぐらいだったか、あひる組の教室に行くと、他の子どもたち(とくに新入所の)は、大泣きしていて、親を見つけると、抱きついてきたり、余計に大声を出して泣いたりしているのに、五部林は、教室の中で、もくもくとおもちゃで遊んでいたり、ニコニコしながら、初めての場所を探検していた。Cやぼくの顔を見つけたのは、かなり時間が経ってのことだった。
 担任は、ベテランのO先生と、今年度からN保育所から転勤になった、こちらもベテランのD先生、それから若いアルバイトの人、いずれも女性*1
 O先生の話によると、「教室に入ってから、おやつをみんなで食べたのだけど、他の子はやっぱり不安そうな顔をして、泣いてる子もいたのに、五部林は、平然とパクパクおやつを口に運び、牛乳も全部飲んだ」ということ。
 これまで、ぼくがいろんなイベントの「一時保育」に数時間預けたり、Cも、ぼくが「うつ」になってからのここ数ヶ月、週に1度は、丸一日「一時保育」に預けたりしていたので、五部林は強くなっているのかもしれないけど、もともと、そんなに親と離れることに抵抗はないように見える。それよりも、おもちゃとかおやつとか、そちらへの欲望の方が強い。頼もしいとも言えるけど、親としては少しさみしかったり。
 その後、持ってきた荷物(布団、着替え、エプロン、タオルなど)を所定の場所に置いたり、今後の送迎時の手順などを先生に訊いて、他の親御さんは、すでに上の子どもたちを預けたりしていて慣れているのか、それとも仕事に間に合わないのか、スタスタとみんな帰ってしまっていて、気づくと、残っていたのは、ぼくらともう1組の若い夫婦だけだった。
 そして、他の子どもたちは、きょうからもう一日預けることになっていたようで、五部林だけが帰ることになった。

 あまりにも快晴だったので、保育所を出てから、近くの下島公園に行ってみようということになり、五部林を抱いて、トコトコ向かう。
 下島公園に着くと、先々週(3/19)遊びに来たとき*2より、かなり桜は満開に近く咲いていて、春休みということもあって、子どもたちもたくさん遊んでいた。今週末が、下島公園の「桜まつり」らしいけど、それまで花がもってくれるだろうか。
 桜の見えるベンチに座って、来るまでに買った缶コーヒーをぼく、「梨ジュース」をCが飲んでいると、五部林もジュースが欲しい、と手を伸ばし、飲むのはいいけど、まったくうまく飲めずに、余所行きの上着にダラダラーっと、こぼしてしまい、その後、肌着で遊ぶことに。公園では、またぼくはビデオカメラを回した。
 少し、のんびりしているとき、Cのお義父さん、お義母さんに「無事、入所式終了」のメールを、Cと五部林が写った写真を添付して送付。すぐに返事が返ってきた。やっぱり、心配してくれているんだな、と思った。

http://instagram.com/p/Xi-q63PXlk/

 12時すぎに、帰宅して、Cが昼食をつくってくれたので、ここぞとばかりに、別室に撮影した写真をPCに保存する作業をしながら、タバコを吸っていると、「お昼、できたよー」と、Cが扉を開け、びっくり。タバコを吸っていることがバレてしまい、Cをかなり不機嫌にさせてしまい、すぐに何度も謝ったが、昼食中もずっと気まずく、「持っているタバコ、全部持ってきて!」と言われ、カートンを開けたところだったので、正直に、9箱持っていくと、これまた驚かれて、不機嫌さ倍増。
 昼食後、五部林はすぐに寝てしまい、ぼくは、昨日疲れてできなかった食料品の買い物、それから、保育所の準備物で足りなかった「おしぼり」、きょうの説明で初めて聞かされた「けんこうてちょう」のカバー、さらに、郵便局に行って、保育料の口座振替の手続き(結局、やっぱり、ゆうちょ銀行では手続きができないようで*3、後日、Cにりそな銀行で手続きしてもらうことに)、そして、TSUTAYAの会員更新などに出かけて、帰宅したのは、16時すぎ。

http://instagram.com/p/Xi94QcvXkx/

 それから、下島公園で撮影したビデオカメラの映像を編集。
 先日の「ほしだ園地」に行ったときの編集は、「VideoBrowser」というソフトを使ったのだけど、先日、ずっとインストールできなかったCyberLinkの「PowerDirector11 Ultra」(ぼくは持っているのは「v9」)がなぜかインストールできたので、それで。
 なかなかうまく編集できずに悩んでいると、五部林が目覚め、別室に来て、キーボードをガチャガチャしたがるので、いったん作業を保存し、タバコで機嫌が悪いCに気遣って、夕食はぼくがつくることに。
 18時すぎ、3人で夕食。夕食後、Cが五部林とお風呂に入り、ぼくは、育児を理由に雇用保険の失業給付・基本手当の受給期間の満了日を延長したので、五部林が保育所に通い出すことによって、その延長手続きを取りやめないといけないと思い、書類を読んだり。
 ふたりがお風呂から上がってくると、Cから「五部林のお腹見てみて」と言うので、見てみると、今まで首まわりだけだった「かゆみ」というか、「赤み」がお腹にも及んでいるようで、かなり「発疹」ができており、これは、保育所スタート時にして、いきなり何か感染症かと思うようなひどさだったので、いつもの『育育児典』を見て調べるも、熱は出ていないようなので、水疱瘡でもないだろうし、明日の夕方、ぼくが保育所に迎えに行った足で、小児科に受診してみる、ということにして、明日の朝、Cが持って行く「連絡ノート*4」には、その「発疹」のことを書いておいた。
 その後、Cと五部林は、和室で眠ってしまったので、ぼくは、別室で、ビデオ編集のつづき。
 納得はいかないけど、なんとか完成したので、YoutubeGoogle+にUPして、アドレスをお義父さん、お義母さんにメールで知らせた。

育育児典

育育児典

 こうして、新年度、2013(平成25)年度、スタート、初日が終わろうとしている。

 明日から、五部林とぼくらの本格的な保育所ライフはスタート。
 朝、8時にCが五部林を送り、夕方16:30にぼくが迎えに行く。Cは、これまでより、30分近くはやく家を出ることになり、「うつ」の間、これまでずっと休ませてもらっていた家事を、ぼくは、ボチボチと再開する。洗濯と、食事づくりは、ぼくの担当。
 もちろん、保育所ライフは、まだわからないことだらけで、心配なことも多いけれど、でも、きょう、入所式や、説明会、そして、教室で、いっしょに過ごす子どもたち(その親たち)の顔、担任の先生の顔が見えて、これまで想像ばかりでいろんな心配をしていたものが、少し解消できたような気がする。

 きょう、「親になる一年 - 紺色のひと」という、id:Asayさんが書いた投稿を見つけた。

歳を重ねることが自覚できていても、大人として、親として、なんちゃらかんちゃら自覚が持てない、と言い続けている僕のことだから、「そういえば『自覚が持てない』とか考えなくなったな」とか思う頃には、既に中年を過ぎているのかもしれないな、と思ったのだった。
ともかく、どうにももやもやが残るのは、この一年で自分のことを「おとうさんだよ」と言うのに抵抗がなくなったのが、いつからなのかがわからないことだ。そういうふうに気づかなくなることが増えていくのが、僕は気に入らない。

 やっぱり、みんなそうなのだ、オトナとして、親として、父として、自覚が持てないのは、ぼくだけではない。
 ぼくは、この数ヶ月、「ぼくだけではない」、それを確認するためだけにほとんど時間を費やしてきて、「ぼくだけではない」ということが、根本的な救いや、悩みの解消になったりはしないけど、ただ、今も続けているその作業は、もちろん「自覚をもてるようになること」が目的ではあるんだけれど、でも、それは、やっぱり、以前、ぼくが、とりあえずの結論付けをし、同じようなことをid:Asayさんも、上の引用にも、また

ひとつだけ妙にはっきりとわかっているのは、この意識はある日突然解消されるものではないだろう、ということで、多分しばらく後にこの文章を読んで「そういえばいつの間にか親としての自覚ができていたな」と相対的に認識するしかないのだろう、

 と、別の投稿にも書いているように、きっと、そういう「いつの間にか自覚」しかたぶんなく、でも、それは、「ぼくだけではない」確認作業、そしてもちろん、オトナ作業、親作業、父作業、家族作業を続けることによってしか、見つからない、そんなふうに思う。
 そして、また、ぼくも、id:Asayさんと同じく、「自分のことを『おとうさんだよ』と言うのに抵抗がなくなったのが、いつからなのかがわからない」し、ビデオ編集などしていると、じぶんが、自覚もないのに平気で五部林に向かって発していることが、ものすごく(妙に)自覚できてしまって、じぶんで腹立たしい。
 それは、去年まで働いていた職場で、「先生」という自覚がないのに、子どもたちにも他の職員にも「先生」と呼ばれることの苛立ちとも似ているし、でも、ぼくは、それでもやっぱりじぶんでじぶんのことを「○○先生は…」なんていうことは、8年間、一度もなかったように思うし、やっぱり違う。

*1:そういえば、きょう、紹介されたなかに男性の職員はいなかった。保育所って、そういうものなのかな。女だけの職場、大奥みたい。ものすごくドロドロしてそう!

*2:http://sube.hateblo.jp/entry/2013/03/19/233000

*3:他の市民税や固定資産税はゆうちょ銀行から口座振替できるのに

*4:前日の夕食のメニュー、当日の朝食のメニュー、それから便の様子、体温、気づいた子どもの様子を毎日書かなければならない